2012年10月14日日曜日

ワークショップ(稽古)5日目

今日は全体をシーンごとに区切りながらも通してやりました。
昨日渡されたばかりの台本でしたが、参加者の皆さんそれぞれ自分なりに台本に向き合ってくれているようで、まだまだ精度を上げていかないといけないところはあるけれど、それでも一応、一つの作品として最初から最後までやることができました。

なんとなく、参加者の皆さんの顔つきも真剣さが増したように思います。
いや、もともとみんな真剣に真面目に向き合ってくれていたけれども、どんな作品かがわかったことで、作品に対してがっつり向き合えるようになったから、より一層そう感じるのかもしれません。

彼ら彼女らが年を重ねて社会に参加していく/組み込まれていくときに、彼ら彼女らのこの真剣さや真面目さをしっかり引き受けられる社会であるべきだと、思わずにはいられません。
今回の参加者の中にはもう社会人として働いている人もいます。彼は進学して演劇を続けたかったが家庭の事情等を考えて地元の工場に就職したそうです。それからも演劇をやりたい気持ちはありながらその機会は皆無だったそうです。行田で生まれ育った僕にはその状況はとてもよく分かります。ここには様々な問題がからみついていて、それをほどいていくのはそうそう簡単なことではありません。今回の作品が上手くいったから解決することなんかではもちらんありません。もっともっと根が深く、複雑な構造をした、個人個人の範疇を超えた社会の問題です。今回の企画を通じて10代の若者たちと言葉を交わしていく中で、僕は非常にそれを考えさせられています。

大人もっとしっかり向き合えよ、と思わないわけにはいかないです。自分自身に対しても。
そんなわけで、とても勉強させていただいています。

良い作品ができると思います。
ぜひ観に来てください。
(公演情報、別途アップします。)





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